2017年12月25日月曜日

日本史のヒーロー


日本史の中で誰が注目されているか、次のようなデータがある。

1位 織田信長
2
位 徳川家康
3
位 坂本龍馬
4
位 豊臣秀吉
5
位 聖徳太子
http://blog.livedoor.jp/jouhoubanngumi-ranking/archives/24030.html

戦国時代の終焉と徳川幕府の始まり、及び、明治維新が日本の大きな転換点だったことは一般人でも理解している。実際、日本人の精神性や世界観に決定的な影響をもたらした人物が選ばれるべきであり、また、単に表面的な社会の変化を象徴しているだけではなく、世界の中の日本の立場の変化も表す人物でもあるべきだ。

そうすると以下のように考えるのが正しい。(順位なし)
1 卑弥呼
2
 聖徳太子
3
 織田信長
4
 徳川家康
5
 坂本龍馬

卑弥呼は古代日本を象徴し、しかも、大和朝廷(神道)の先駆けとなった人物であり、聖徳太子は法隆寺に象徴されるような仏教文化の開始と隋帝国との外交を象徴し、織田信長は世界に伝道されるキリスト教・西洋文化(鉄砲)との遭遇を象徴し、徳川家康はキリスト教忌避の鎖国政策をとる徳川幕府の創設者であり、坂本龍馬は明治維新を実現した薩摩・長州の同盟を実現させ、近代化に関わる多くの人物に大きな影響を与えた人物だ。


明治以降では、伊藤博文、東条英機、昭和天皇、吉田茂、田中角栄などが時代精神を代表する人物としてあげられる。しかし、何と言っても日本史上最大の影響力をもったのはマッカーサー元帥だ。日本を初めて支配した外国人であり、アメリカ・キリスト教をベースとした日本国憲法の計画者であり、日本人の思想に最大の影響力をもたらした。世界的には、日本にユダヤ・キリスト教の影響が及ぶことが歴史の流れの最大の目標であったと考えるべき。このような歴史観こそ、正しい歴史観だ。

2017年12月17日日曜日

世界の一神教と日本精神的伝統

歴史には決定的な瞬間、時代、世紀というのがある。

日本史では1868年の明治維新、1945年の敗戦などが分かりやすいできごとだが、外見的な事象だけでなく精神的に大きな影響を与えた時代というものがある。

古事記、日本書紀、万葉集の編纂、東大寺大仏、地方の国分寺の創建などのあった奈良時代が日本の文化と精神性にとって最も重要な時代であったと言える。平城京が唐の長安に似せて作られ、8世紀の前半に日本神話を確定させた古事記、天皇家創立の経緯を明らかにし、当時の文明国中国に対抗して作られた日本書紀、漢字の用法を一歩進めた万葉集、仏教を大和朝廷が公に支持し、一種の国教として採用したのを象徴する大仏、国分時の建立、さらに日本史上最初の本格的律令法典である大宝律令が導入され、天皇制が制度的に安定した8世紀(ほぼ奈良時代)こそ日本にとって決定的な時期であった。

この8世紀の大改革の発端は663年の白村江の戦いで、日本・百済が唐・新羅に敗戦したショックだ。日本に唐軍が攻め込んでくるの恐れた大和朝廷は、その脅威がなくなってからも日本の再建、改革の必要性にめざめ真剣に日本を唐の文明水準に近づけようと努力した。そして、この奈良時代の努力と成果の延長上にその後の日本文化が花開く。つまり、日本文化の原点はこの時代に求められることになった。

島国日本の動きは常に海外からの文化的ショックによって牽引されてきた。日本列島の中ではそれなりに満ち足りた日本人が、中国文明、仏教文明と遭遇して、自らの客観的な位置に目覚めて文化の向上をはかる、これが日本の伝統的な動きになった。

ただし、切支丹の急激な普及とその後の弾圧の例に見られるように、国内の根本的体制を揺るがすような海外の影響力は拒絶する。同じような例が、明治維新後の西洋化と、その反動のような昭和前半の国粋化、対米戦争にも見られる。根本的な問題に抵触すれば激しく対立し、敗戦すれば直ちに海外文化の優位を悟って日本に取れ入れるのが歴史的特質だ。


思想や制度的にはさまざまに海外の影響に対応して発展してきた日本だが、それでも、いまだに8世紀(奈良時代)の文化的遺産が日本の文化的基盤となっている。もっとも、霊的には1万年の縄文時代の影響が見られる日本人だが、その文化的、霊的基盤と世界水準のキリスト教、ユダヤ教、イスラムの精神性の理解が今は問題となっている。近代科学の源である海外一神教の精神を理解できなければ、日本が世界をリードすることは不可能だ。これが日本の根本問題だ。こういう意識はどの日本人にも必要だ。

2017年12月4日月曜日

日本とアメリカ

現在の日本にとって、また、その歴史において最も重要なのはアメリカとの関係だ。

例えば、大日本帝国がアメリカと戦争していなければ、今日の北朝鮮問題など存在せず、また、アメリカ人が起草した憲法だということで生じているさまざまな政治問題も日本には存在しなかったことになる。

しかし、現実は大日本帝国がアメリカと戦争して敗戦し、朝鮮半島などの支配を放棄し、アメリカ人の起草した平和憲法を受け入れざるを得なかった。この日本の運命を正しく理解するには、「人類と神との関係」について正しい認識を持つ必要がある。

現在、世界の70憶人のうち47憶人が信じるユダヤ・キリスト・イスラムの神が真実の宇宙の創造主であり、人類の創造主であるなら、この神は当然、ヨーロッパ・アメリカ・中東だけでなく東アジアにも、自分を信じ、崇拝する宗教が広まるのを望まれているわけであり、人類の歴史に必要な干渉を行ってきたと考えられる。大日本帝国の興亡はその1つの事例だと解釈すべきである。

バチカンの影響力を遮断するための鎖国から、明治維新の開国、西洋化を経て日本も世界の強国になったが、西洋文明の基盤のユダヤ・キリスト教の精神を十分に取り入れなかった大日本帝国はある意味でキリスト教世界に対して大変な脅威となった。しかし、ヨーロッパの植民地主義国は、もはや軍事大国となったこの帝国を軍事力で滅ぶすことはできなくなり、アメリカのみが大日本帝国を戦争で打ち負かす国力を備えていた。従って、日本とアメリカの戦争はある意味で必然的に生じた。アジア人と白人との闘いというよりは、非キリスト教国とキリスト教国の戦いであった。当然、戦後の日本はアメリカのキリスト教・ユダヤ教の影響を受けたものとなり、日本の社会も徐々にその精神を受け入れるようになった(宗教の一派としてのキリスト教の拡大とは別に)。

アメリカは戦後も世界に民主主義を広める使命を持った国として位置付けられようになったが、アメリカの民主主義の基本はバチカンの支配を受けないプロテスタント系のキリスト教・ユダヤ教だ。アメリカの民主主義を広めるとは、アメリカの宗教精神を広めることを意味する。(ただし、アメリカのキリスト教も完全ではないし、問題が多すぎる。)


そこで、現在の世界でこのアメリカの宗教精神を受け入れない勢力として、イスラム世界と北朝鮮(中国)がアメリカと摩擦を引き起こすことになる。これが歴史的必然性だ。こういう認識を持つのは、国民の義務と言ってもいい。