2017年10月17日火曜日

聖書「学者たちは災いだ」- 皇室存続の謎

長い歴史の中で いわゆる半端ものは消えていく。

逆に真実は歴史が証明する。ユダヤ教が4000年生き残ったので、神がアブラハムやモーゼに行った約束が正しかったことが証明される、キリスト教徒が2000年間発展したのでイエス・キリストが神の子であったことが証明された、イスラム教が1300年揺るぎなく存続したので天使がムハンマッドに語り掛けたことが証明された。

仏教も2500年続いたので、仏陀が正しく悟りを開いたことが証明され、儒教の教えも2500年伝えられたのでその真実が証明された、ということになる。

日本的仏教は鎌倉時代の始まり頃からだが、1000年近く続いたことになる。これも法然、親鸞、一遍などの教えが真実であった証明になる。しかし、日本の歴史で特異なのは皇室の存在だ。歴史的には1500年以上継続している。世界でもこういう王室はない。

皇室の歴史は日本の歴史だというわけではないが、平安時代末までは日本の中枢であった。そして、今も日本の中で大きな存在感がある。この天皇家の成立の理由が何であれ、そこには大きな力があったと考えられる。これを解明するのが日本の歴史学の大きな課題だ。

1万年の縄文時代のあと、弥生時代になり、銅鐸文化が発生し、次いで、銅鏡と古墳の時代(卑弥呼の時代)になり、そして、仏教が伝来して600年頃の法隆寺の建立となり、大和朝廷の威信が確立した。しかし、古墳時代以前に神武東征があって天皇家が大和に入り日本を支配できたのはなぜか、ということは明らかにされていない。

ローマ帝国の場合は、先行するギリシア文明やアレキサンダー大王の軍事技術を学んで、市民軍事国家を編成し、周辺民族を圧倒する文化力、軍事力で地中海世界、西ヨーロッパを支配した。ローマ帝国の繁栄はギリシア文明やアレキサンダー大王の軍事技術の卓越性を証明する。(その余りの危険な物質的繁栄に警告を与える意味で、キリスト教がローマにもたらされたと考えられる。)

しかし、皇室の日本制覇とその長期の存続は何を証明しているのか、それが日本人の歴史研究の最大の課題だ。