日本の民族、国民、国家が今世紀を生き抜くためには、革命レベルの改革が必要とされる。つまり、三度目の新憲法が必要とされているのです。
最初の憲法は、西欧文明を取り入れた明治維新の際に欧米列強に対抗するために薩摩/長州藩等の元武士が制定した大日本帝国憲法でした。この憲法は、天皇を国家元首とし、天皇神道を事実上の国教とする憲法でした。しかし、この憲法はキリスト教的民主主義に基づくアメリカには無効であることが、真珠湾攻撃から広島/長崎原爆に至る日米戦争(1941~1945)で、300万人の国民が戦死することで証明されたのです。
この結果、天皇と軍部が率いる大日本帝国は瓦解し、日本国民はアメリカが草案を書いた日本国憲法を受け入れ今日に至っています。憲法に明記されてはいないが、この憲法はアメリカのキリスト教の精神に基づくものです。平和主義もキリスト教に根差すものです。国民洗脳に使われた天皇神道は警戒され、天皇は名目だけの元首的な地位の象徴とされた。しかし、日本国民は天皇を元首とみなし、日本文化の象徴としての天皇家の存続を容認した。それでも、日米戦争で霊的な力でもキリスト教に勝てなかった天皇の霊的な力を信じる日本人は、ほとんどいなくなった。むしろ、この憲法は日本に大統領制を導入する足かせとなり、強力で効率的な政府の成立の妨げとなった。世界の常識である唯一絶対神を認め、その下で人間の平等を認め、国民の代表を国家元首とするという人類の歴史的な進歩に反するものとなった。
日本の戦後の発展は民族の底力を示すものであったが、この象徴天皇の存在が、日本のさらなる発展の妨げとなったのも事実です。国家の基本である国軍の総司令官にもなれない天皇が、国家の最高のポストにいることが日本の安全/国防の妨げともなっている。つまり、日本の国防のためには、天皇元首制の復活か、大統領制の導入しかない。もちろん、歴史はアメリカのようなキリスト教に基づく大統領制の導入の必要性を示唆している。
そこで、まず新憲法では大統領制の導入を明記する必要がある。むしろ、大統領は「みなし天皇」として日本の伝統文化の象徴でもあると明記すべきでしょう。つまり、大統領は新天皇とみなすべきです。ただし、現在の天皇家は天皇神道の象徴として存続は許すべきだが、国家体制の枠からは外すべきです。女性天皇も女系天皇も天皇家の私的な問題となる。宗教の自由は保障するので、天皇神道も禁止しない。しかし、新憲法は世界標準の一神教の精神に基づくものとする。
これで日本が世界を主導する資格が与えられる。日本人のキリスト教の理解がアメリカ人の理解よりも深まれば、日本がアメリカを指導することも可能となる。日本人なら、日本が世界を指導する立場になる資格を有することは当然、歓迎する。もはや先の日米戦争でキリスト教の威力には勝てないことが証明された天皇神道にすがっているようでは、日本の発展はないのです。
ただし、今の世界の一神教も、アメリカやヴァチカンを見ても限界に来ている。日本が、新たに一神教のリーダーとして世界を主導するのが人類の歴史的な必然性です。ただし、日本は現在のキリスト教を国教とするのではなく、より霊的なキリスト教を受け入れるべきです。霊的なキリスト教とは、仏教徒でも神道の信者でも認める人間の霊性に基づき、霊界の最高神として万物の創造主を認めるが、その下の仏教や神道の神仏も容認する。全ての宗教の存在を許す万物の創造主を霊界の最高の存在として認め、キリスト教の神がその絶対神であると認め、それに従って新憲法を定めるということです。歴史的に見ても、この2000年の世界の文明の基礎となったのは、仏教でも神道でもなく、ユダヤ/キリスト教の神への信仰であったことから、日本も当然、この信仰を受け継がねばならない。
つまり、新憲法は歴史と世界についての霊的な理解を基本とする。ただし、この憲法はキリスト教を強要するものではない。仏教でも神道でもその霊性の延長でキリスト教の霊性とつながり、万物の創造主である神につながる。宗教の如何にかかわらず、人は死後、霊界に入る。そして、善悪に応じで神の存在する天界か、悪魔の支配する地獄へと人間の魂は移動する。この認識のもとに善をめざす憲法として、新憲法を制定すべきです。損得ではなく、善悪の判断を基準とする憲法です。単に欧米のキリスト教を受容するのではなく、日本の霊性を発展させ、仏教や神道の霊性の延長上にキリスト教の霊性とつながるための新憲法です。
従って、神社や寺院に祀られている神仏の上に最高神を認める文化の発展につながる。宗教はこの世のものですが、宗教の基本の霊性は霊界につながるものであり、霊界の支配者が万物の創造主の絶対神なのです。全ての人間の運命を支配し、その霊界での運命も決めるのがこの絶対神です。それを認めて、その認識の上に日本は新憲法を制定すべきです。アメリカなどの憲法はキリスト教の神からの祝福を求めるものだが、日本の新憲法は霊界の支配者の絶対神(キリスト教の神でもある)からの祝福を求めるものとなり、霊的にはより効果を持つことになる。そこでは、日本人の伝統的な神仏に対する理解が役に立つ。仏教や神道の霊性も究極的には、この万物の創造主である絶対神への信仰に収束するからです。
このような霊的理解に基づいて新憲法を制定/導入すれば、日本は今世紀以降の人類の試練/悲劇も乗り越えられるのです。
アメリカの大統領が聖書に対して宣誓するように、日本の大統領も万物の創造主の絶対神に宣誓すべきであり、日本語訳の聖書を宣誓式に用いても良い・・・