富士山、夕方
日本人の3人に一人は、「低所得者」に分類される。
「日本では2900万人超が所得税や住民税を一切納めず、控除の対象でもない。脱税や滞納をしているわけではなく、納税の義務がない。総務省の「市町村税課税状況等の調」によると、2015年度に住民税の納税義務があったのは6034万人。昨年1月の成人人口から引くと、4535万人が非課税となる「低所得者」」 (https://www.nikkei.com/article/DGKKZO10226230S6A201C1ML0000/)ただし、相対的な貧困率という観点からは、6人に1人が相対的貧困に直面している。
「日本における相対的貧困率は、約15%とG7の中ではワースト2位。高齢者世帯や一人親世帯を中心に、6人に1人が相対的貧困に直面しているのが現状だ」(https://eleminist.com/article/1253)
物質的な幸福という観点からは、日本人の3人に二人は、即ち、70%近くは幸福な人生を送っていることになる。これが、社会の風潮を決めている。しかし、人間はこの世で物質的に幸福になることが、人生の目的ではない。
神学的には、神の教えを実践することが、人生の目的なのです。神の教えに反した生き方をして、豊かな生活を送っても人間の魂は救われない。金持ちばかりの社会とは、神の教えに反する人間ばかりの社会であり、社会の誰もが悪魔の手先となったことを意味する。
実際、救世主イエス・キリストは、「金持ちは、天国に入れない」と述べておられる。社会の全員が金持ちになれば、死後、天国に入れない人間ばかりが社会にいることになる。つまり、死後、地獄に落ちる人間ばかりの社会となる。富裕層ばかりの社会になっても。憎悪、怒り、裏切り、邪悪、腐敗、狂気にあふれた社会になる。そういう社会は、神によって滅ぼされる。
逆に言えば、愛や真理の意味を本当に理解し、求めるのは貧困層だと言える。歴史的に宗教の教祖は全て貧困を経験している。「神を信じていれば、この世で貧困であっても、あの世ででは天国に入ることができる」というのが、まとまな伝統的な宗教の共通の教えです。
富裕な人間、カネのある人間、成功した人間、幸福な人間は、この世に執着する。神の教えがなくても、この世では満足して生きることができる。この状態こそ、悪魔が望んだ状態であり、満足な生活を保障する物質的なことばかり人間は考えるようになり、神の教える愛や真理は軽んじるようになる。
金持ちばかりの社会では、誰か一人が貧しくなっても、周囲の金持ちは誰も助けないだろう。なぜなら、貧しい隣人を助けるというのは、神の教えに従うことですが、金持ちばかりの社会では、そういう精神は失われるからです。
今、日本がGDPで世界第二位になったのは1968年です。それから、中国に第二位を奪われる2010年まで、約40年にわたって世界の経済をリードし、現在も世界第三位の地位にあります。つまり、約50年にわたって日本は、物質的に豊かな社会だったのです。だから、現在、日本人の70%近くは物質的に幸福な生活を送っていることになる。
逆に言うと、それだけ社会の腐敗・堕落が進んでいることになる。あるいは、神の教えから遠ざかっていることにある。だから、日本の社会では、さまざまな問題が生じており、中流層でも富裕層でも精神的には満たされてはいない。
欧米でも状況は同じです。豊かな社会になっても、精神的に苦しむ人間はなくならない。なぜなら、この世と人間を創ったのは神であり、神は霊だからです。人間は、神の教えに従わねば、精神的、霊的な満足は得られない。むしろ、悪魔が人間を豊かにして腐敗・堕落させ、神から遠ざけようとしていると考えるべきです。
この意味から、神から遠いのは富裕層であり、貧困層は神に近いということになる。
何千万人も物質的に幸福な人がいるが、何百万人もの物質的に不幸な人もいる。物質的に幸福な人は、物質的に不幸な人を気に掛けることはない。年間、何万人が自殺しようが、交通事故で死のうが気にしない。これが、社会の風潮を作っている。
しかし、コロナ・ウイルスは貧富の差に関係なく感染する。こういう意味で、コロナは貧乏人より金持ちを罰するものだと考えられる。
貧乏人は、コロナで死亡しても、天国に入れてもらえる。他方、金持ちは死亡すれば、地獄に落ちるしかないのです。まさに、人間社会に警告を与えるために、神は死の天使にコロナをもたせて、この世に派遣したと考えられるのです。
忘れてならないのは、「死後、貧乏人は天国で永遠に生き、金持ちは地獄で亡ぼされる」というイエス・キリストの教えです。一人でも貧乏人がこの世にいる限り、この教えは有効なのです・・・