なぜ日本は、アメリカ経済から学ばないのか?
この30年、日本はバブル崩壊、デフレ、金融危機、経済不調に苦しんできたが、アメリカは消費を維持し、テロや金融危機を乗り越え、ITで世界をリードして来た。何がこの違いを生んだのか? 答えは消費力です。
日本はバブル崩壊後、経済の過熱を抑えるために、政府は市場を抑圧し、低成長を誘導し、企業は当時、人件費が日本の10分の1で済んだ中国に大挙進出し、国内産業の低迷をもたらし、企業の内部留保だけを増大させた。その結果、賃金は伸びず、IT化でも後れを取った。90年代までは世界を席巻した日本のエレクトロニクス産業、半導体分野も低迷した。この状態が21世紀の現在まで続いている。明らかに政府と大企業の失策です。
政府官僚は自分たちの既得権さえ維持できれば、国民経済が不振でも気にしない。大企業は、安易な利益追求のために給与や開発費を抑え、国外に生産拠点を移す。こうして、デフレ経済は進行し、産業の活力は奪われたのです。財務省も財政赤字を理由として国債の増発を抑え、自分たちの支配力を維持し、社会の活性化を阻害して来た。
ただし、日本の工場が中国に移転したことによって、日本の自然破壊は抑えられ、金融界の腐敗・堕落も抑えられ、社会の物欲増大も抑えられた。しかし、貧富の格差は増大し、オレオレ犯罪などが多発するようになった。今は、バブル以降の経済抑制策の負の効果が大きい。
そもそも、日本経済は戦後、アメリカの消費によって助けられて拡大してきた。一時は、アメリカ経済に迫るほどの勢いを見せた日本経済も、バブル崩壊以後の政府の失策によって、GDPで中国やドイツに抜かれるほどに低迷を示している。日本の政府も財界もアメリカ経済を見直すべきときです。
その答えは、消費ということです。消費者に購買力があって経済は拡大する。ところが、政府も財界も30年にわたって日本の消費者の所得を抑え続け、経済の活力を奪ってきた。原因は官僚と大企業の保身です。財政赤字を口実に国債の発行を抑え、賃金の上昇を抑えたために、消費者の購買力は低下し、日本経済は低迷したのです。
賃金が30年間も伸びなければ、当然経済は停滞する。官僚も大企業も日本経済を破壊しようとして来た、と言わざるをえない。この間、賃金を上昇させ、消費を維持して来たアメリカは、経済拡大を続けて来た。日本とアメリカから技術・資金を移転させた中国は経済成長を実現した。明らかに、日本政府と大企業の失策です。
今の日本国内の少子高齢化、サギ犯罪の多発、IT分野や半導体産業の低迷を解決するには、消費者の購買力の増大が必要です。つまり、国内賃金の上昇と大規模な国債発行、大企業への増税などが必要です。要するに、一般消費者に資金を回すことです。
しかし、インフレ目標2%などといって、消費力を落とすのを目標とする政府は狂っている。目標は賃金上昇でなければならない。あるいは、コロナの時のように、毎年、定額給付金を支給して、消費を2%拡大させるのが正解です。
さらに、「心霊治療」や「超能力治療」を認め、さまざまな民間療法を公認して、政府の医療費支出を削減することです。「信仰治癒」には現代医療以上の治癒力があることはよく知られている。代替治療によって病気が治れば高額な病院に行く必要はない。福祉予算は大幅に削減できる。
アメリカ経済は消費を活性化させて世界の経済をけん引して来た。日本もこれを見習うべきです。そのために、最も効果があるのは「定額給付金」の給付です。財政赤字は、将来的に経済が活性化することで解消される。今、国債を増加し紙幣を増やさなければ、将来世代も育たない。国債は将来世代の負担ではなく、将来への投資です。
「定額給付金の支給」と「心霊治療の承認」が日本を救うのです・・・