なぜ、さまざまな宗教が多くの人をひきつけるのか。なぜ、祈禱師や霊能力者に頼る人が多いのか。なぜ、心霊現象に人は関心をもつのか。
答えは、実際にこの物質世界は霊的エネルギーから生み出されたからであり、霊的エネルギーはこの自然界にも浸透しており、人間界にも及んでいるのを人は本能的に感じているからです。
また、富や権力のある富裕層やエリートは、問題を富と権力で解決できるが、富や権力のない一般人は神や仏に頼るしかない。何の社会的な現実的な手段もない人間は、それこそ神や仏に頼るしかない。ただし、科学・技術に基盤を置く現代社会では、宗教や神仏に頼るのは迷信とされている。それでも、宗教や祈禱師、霊能力者に頼る人は多い。
2,000年前のパレスチナでも、貧しい人は富や権力に頼ることもできず宗教(ユダヤ教)に頼るしかなかった。ところが、そのユダヤ教がパレスチナの支配者ローマ軍と癒着し、一般のユダヤ人を搾取し、無責任な支配を行っていた。その一般人や貧民を救おうとしたのが、イエス・キリストです。
イエス・キリストも神の子として、治癒力などの霊能力を示し、人々の信頼を得ましたが、それ以上に「貧しい者は天国に入れる」と霊的な権威を示しました。ただし、悪魔も霊能力を示すことができると警告しています。キリスト教自体が、イエス・キリストの霊性に基づいているのです。
日本の密教や神道系の霊能者もその霊能力で、多くの人々に認められてきました。特に、神道系の新宗教の教祖は、それぞれ霊能力を示して信徒を集めて来た。幕末から、第二次大戦後から現在にいたるまで、教祖の霊能力を認めた人が、さまざまな新宗教に引き付けられてきた。しかし、カネもうけに走った教団からは霊性が失われ、さまざまな問題を起こしている。
霊能力を信じるのは悪いことではない。霊界には、神様やキリスト教の天使、仏教や神道の大霊もいる。しかし、悪魔や悪霊も霊界にいて、この世に進出し、人間を破壊しようとしている。特に、日本の新興宗教の教祖には、怪しげな霊がつくことが多い。やはり、信用できるのは、歴史的に証明されてきたキリスト教や仏教などの大霊だ、ということになる。
忘れてはならないのは、心霊現象に興味を持った人には、さまざまな悪霊や邪霊などが取りつく可能性があるということです。そういう人間が教祖になった宗教は、人間を破壊しようとする悪霊に支配される。霊問題に関心をもつなら、キリスト教や仏教など、千年以上の伝統のある宗教を学ぶのが正しいのです。
この宇宙は、霊界のエネルギーから作られたので、この物質界でも霊的エネルギーは働く。スプーン曲げでも霊的エネルギーが働いて、物理学の法則を超えた現象を示す。また、霊的エネルギーが人体に作用すれば、心霊治療が可能となる。ただし、人の精神がどのようにして霊界とつながって、霊的エネルギーを発揮できるようになるかはまだ謎です。それでも、キリスト教、仏教、神道では、信仰心がそのカギになると教えている。
「信仰心があれば、木を海に生やすこともできる、山も動かすことができる」とイエス・キリストは述べている。仏教や神道でも精神修行をした僧侶や行者は、神通力を得てさまざまな奇跡を起こせるという。霊は存在し、霊界は存在し、霊的エネルギーは存在するのです。
ただし、何度も言うように、悪魔も霊的エネルギーを使える。悪霊や邪霊は人間を破壊しようとしていることを忘れてはならない。
心霊問題に関心を持ち、心霊治療など霊的なエネルギーに頼るのは悪いことではないが、まず、正しい宗教観を持つべきです。そして、悪魔や悪霊に勝てるのは、神様、イエス・キリスト、聖母マリアなどなのです。カネもうけが目当ての新興宗教は危険です。理想的には。教祖や幹部がホームレスのような貧しい生活をしている宗教団体のみが信用できるのです。