2012年9月14日金曜日

「天国に入れてもらえなかった者は、歯ぎしりする」、福島第一と政治家


キリスト曰く、「天国に入れてもらえなかった者は、歯ぎしりするであろう」。

この世でいくら成功し、金持ちになり、満ち足りた生活をし、立派な肩書き、地位、資格を得ても、神様の前では全く役に立ちません。

むしろ、そういうものを得るために、隣人を無視し、弱者を救わず、貧民を見殺してきた罪を問われます。

今、自民党も民主党もトップの選挙を行っています。自分たちの名誉欲を満たすために、地位と肩書きとプライドを得るために、また、大きな報酬を得るために、何人もの政治家が競っています。しかし、本当に国民のために自分の財産を投げうち、生命を投げ打つ覚悟があるのでしょうか?

エゴイズム、自己愛の強い政治家もいます。市民派の政治家の菅直人がそうでした。自分は放射能が怖くて福島第一に行かないのに、東電社員に死の作業を強要する。とんでもない首相でした。東電社員も国民です。その生命・安全を守るのが首相の使命なのに。

それどころか、東電は仕事がいやになって、すたこらさっさと福島第一から逃げ出そうとしていると、「全面撤退」の誤解をし、それが、誤解だと分かった後も、東電の全面撤退を防いだヒーローであるかのように振舞っています。

こういう欺瞞を見抜けないようでは、国民も原子力という高度なエネルギーを扱う知性に欠けることになる。

細野、寺田、福山、枝野といった社会も知らず、企業活動も知らず、産業・技術も知らない未熟な政治家が、「高濃度の放射能から吉田所長などを守るために一時退避」を考えた東電の方針を誤解したのが出発点でした。

東電では毎時数ミリシーベルトに及ぶような死の放射能から作業員・技術者を守る必要がある。

現場がそういう高濃度の放射能に満たされる可能性が生じれば、当然、いったん全員退避させて安全をはかるのが常識です。

さもなければ、吉田所長以下、全員が許容放射能を超えた被ばくをして、発電所内で作業ができなくなります。

状況としては、格納炉が爆発しようになったこと、実際に放射能レベルが危険水準にまで高まっていたことが挙げられます。1時間作業すれば年間の許容被ばく量を超える。これでは、当然一時退避です。

逆に、東電の経営者が作業員を退避させなければ、死の作業を命じたことになり、殺人罪にもなりかねません。どのような工場でも猛毒が充満すれば、当然、現場から作業員を撤退させます。

こういう常識のない細野、寺田、福山、枝野が、「現場の放射能はたいしたことがないのに、臆病でやる気のない東電は逃げ出そうとしている」と漫画的に誤解したわけです。それでいて、彼らは福島第一に入る勇気もない。あきれた連中です。

問題は、年長の菅直人首相もそれを真に受けたお粗末さです。そして、「臆病でやる気のない東電はけしからん」と東電本社に怒鳴り込んで、東電に大きな混乱と負担をもたらし、事故の収拾・復旧を邪魔したのです。

しかし、冷静になった国民は、そういう菅首相の愚かさ、欺瞞を見抜くようになってきました。

問題は、朝日新聞が無条件で菅元首相を支持し、「全面撤退」をいまだに広めていることです。朝日新聞は菅首相とともに事故拡大の責任があります。



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東電「全面撤退」問題をめぐる私の総括――
菅首相は東電が全面撤退しないことを知っていた!

 以上の記録を総合すれば、菅首相らの当初の「東電が全面撤退する」との思い込みは、官邸の誤解であり、菅氏はそのことを東電本部に乗り込む前に知っていたことが分かります。しかし、途中で彼らはこの事実をぼかし始めた。その意図は、この時の枝野氏の発言に現れています。おそらく、この時枝野氏は、「全面撤退」が官邸の誤解であったことが、その後の調査で明らかになることを見越して、そうした発言の責任を東電に負わせると同時に、菅首相の叱責が、「結果的に・・・東京電力に強い覚悟を迫るものとなった」と評価される道を切り拓こうとしたのではないかと思われます。

http://sitiheigakususume.cocolog-nifty.com/blog/2012/08/post-9d8c.html



東電撤退も誤解

3月14日夜、2号機原子炉の破損を懸念した吉田所長が東電本店に「必要な人員を残して作業員を敷地外へ退避させるべきだ」と相談した際にも、「伝言ゲーム」の過程で誤解が生じた。

これを官邸側は「東電が全面撤退」と受け取り、菅氏は15日午前4時ごろに清水正孝社長を官邸に呼び出した。清水社長は「そんなことは考えていない」と明確に否定したが菅氏は納得せず、午前5時半ごろに東電本店に乗り込み、再び怒鳴り散らす。

「いったい、どうなっているんだ! あなたたちしかいないでしょ。撤退などありえない。撤退すれば東電は百パーセントつぶれる」

このとき、菅氏は大勢の東電社員が徹夜で作業を続けていたオペレーションルームを会議室と勘違いし、こんな怒声も上げた。

「こんなにいっぱい人がいるところじゃ、物事は何も決まらないんだ。何をしているんだ!」

その場は同席者が何とか収め、菅氏を別部屋に案内したが、菅氏は結局3時間11分も居座り作業を邪魔した。このときも、菅氏周辺から「全面撤退を菅さんが体を張って止めた」「菅さんが首相でよかった」などという情報、コメントがまことしやかに流された。

だが、東電の勝俣恒久会長は3月30日の記者会見で明確にこう否定している。

「施設にいた800人を超える職員のうち、直接、発電所の運転に関わらない半数の作業員は退去を考えたが、全員を退去させるということは決してなかった」


http://nandato.tumblr.com/post/15476778419



吉田前所長、全面撤退を否定 事故振り返るビデオレター公開

東京電力福島第一原子力発電所事故で、発電所長として陣頭指揮に当たった吉田昌郎前所長のビデオレターが11日、公開された。 吉田氏は当時の状況について 「一番インパクトがあったのが爆発で、当時は何が起きているかわからず、破滅的な何かだと思った。 自分が死んでもおかしくなかった」 と語った。

吉田氏のビデオレターは、長野県の企業が福島市で開いた催しで公開された。

全面撤退論争に関しては 「発電所をどうやって安定化させるかという中で、現場を離れることはあってはいけない。 事故の収拾に直接関係のない人は避難していただくにしても、原子炉を冷やす人間は撤退できない」 と話した。

吉田氏は 「我々が離れて注水ができなくなればもっとひどい放射能漏れが起こる。 5、6号機は安定していたが、ここもメルトする。 もっと放射能が漏れ、そこにも人が近づけなくなる。 非常に大惨事になる」 と強調。 その上で 「本店には一言も撤退とは言ってない。 本店と官邸との間で撤退騒ぎが起こり、いぶかしく思ったが、現場は一言も撤退と言っていない」 と否定した。 (本紙1面より抜粋)

http://www.shimbun.denki.or.jp/news/main/20120813_03.html


そのような自体を想定し、被害をシミュレートした文書が
3.11から2週間後の2011年3月25日、
内閣府原子力委員から政府に「最悪のシナリオ」として提出されています

提出されたA4判約20ページの報告書の要約は以下のとおりです。

1~3号機の何れかで再び水素爆発が起きると放射線量が上昇し
作業員が全面撤退せざるを得なくなる。


敷地内が無人になる事で、4号機プールの核燃料の冷却が不可能になりやがて全て溶融。

この最悪の事態に陥った時の住民を避難させなければならない範囲は、
半径170km以内が強制移住、半径250km以内が避難となり、
避難人口は3000万人となる。

http://gucchoi.com/nuclear-power-plant/%E7%A6%8F%E5%B3%B6%E5%8E%9F%E7%99%BA4%E5%8F%B7%E6%A9%9F%E3%81%AE%E7%8F%BE%E7%8A%B6-2012/


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