ブッダ曰く、「堅い岩が風に揺るがないように、賢い人はそしられてもほめられても心を動かさない」。
政治家は殴り合いはしない。
ビジネスマンは殴り合いはしない。
官僚たちは殴り合いはしない。
しかし、言葉で相手を倒す、傷つける、ダメージを与える。
政治家がライバルの政治家についてデマを流し、評判を傷つける。
企業の経営陣が組合の活動家についてデマを流し、評判を傷つける。
逆に、権力者にはごまをする。ほめる。持ち上げる。そして、カネをもらう、便宜をはかってもらう。
こういう世界になじむことが恐ろしい。こういう世界を当然だと思うことが恐ろしい。
朝日新聞は菅直人を、「全面撤退阻止ヒーロー」に仕立てようとして失敗している。
そもそも、「全面撤退」という表現は、社会経験の少ない幼稚な若者が、少しビジネス・経営・営業に憧れて聞きかじるような言葉だ。
枝野、寺田、福山、細野などの社会経験のない幼稚な菅の取り巻きが、死の放射能の危険も理解できずに、東電の一時退避を誤解して使った言葉だ。
福島第一では、原子炉が破壊されようとしていた。燃料棒の全てが大気中に吹っ飛ぶということだ。東京にいても死の放射能から逃れられない。当然、福島第一敷地からは技術者はいったん退避だ。技術者が死亡すれば復旧もできない。
しかし、枝野、寺田、福山、細野などの社会経験のない、技術に素人で、幼稚な菅の取り巻きが、死の放射能の危険も理解できずに、このような東電の緊急の一時退避計画を誤解して使った言葉が、全面撤退だ。
超一流企業の東電が、巨大な資産の福島第一を、国民が注視する中で、たいして危険でもないのに、さっさと見捨てて、すたこらさっさと逃げ出すはずがない。
しかし、「全面撤退」という言葉のニュアンスはそういうものです。枝野官房長官、寺田、福山、細野などの頭の中にはそういうイメージしかなかった、ということです。そして、菅首相は、「こら、臆病でやる気のない東電め、逃げ出すな」、と怒鳴り込んだわけです。東電本社に。福島第一ではなく。(菅は少しの放射能もこわがっていた)。
ポイントは、要するに、このような頭の悪さです。菅周辺の、そして、民主党の政治家の。
一人前に背広を着て国会を歩いているので、できるのかと思えば、死の放射能すら理解できていない。菅直人は再臨界の意味も知らなかった。経済学の基本的な、乗数効果も知らなかった。帳簿の収支のあわせ方も知らず、自民党の議員にあきれられた。
ポイントは、要するに、このようなレベルの低さです。民主党の政治家の。
(自民党は、これを素人政治と呼んでいるが、素人政治で原発事故を扱ったのが菅だ。)
野田首相も、東京都が尖閣を買うと聞いて、国で買おうとする。李大統領に天皇陛下が侮辱されて、初めて、国際司法裁判所だと言い出す。丹羽大使のクルマの日の丸が奪われて、親書を中国のリーダーに送る。どこか危機感がない。多少、感情的にむきになっても、やがて忘却する。外交の基本戦略を立案し、遂行する能力がない。
そして、NHKの美人キャスターの番組に出て、気の利いた風なセリフを連発するだけ・・・
これだけ、セリフ政治をするということは、逆に野田首相は評判に弱い。増税で野田を称賛していた読売や朝日、産経が一斉に批判に回れば、ひとたまりもないだろう。
このような問題は、増税すべきでないときに増税する、という間違った姿勢に全てが凝縮されている。
しかし、参議院での問責決議は言葉のレベルではない。野田首相に退陣(できれば解散)を迫ったものです。実力を行使して。秋の臨時国会で決着するでしょう。
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◆ 2011年3月14日、福島第一の2号機の格納炉が破壊されそうになった。
20:22 清水社長、「吉田さん、聞こえますか?まだ最終避難を決定しているわけではないことをまず確認してください」・・・
どこが全面撤退だ、菅、寺田、枝野!!
◆ 2011年3月14日、福島第一の2号機の格納炉が破壊されそうになった。
23:51 高橋フェロー、「官邸からで、格納容器ベントやるなら東電の判断でやってくれと」・・・・
官邸が細かな指示を出していた。東電は官邸の顔色を伺いながら作業していた。しかし、この時点で官邸はギブアップ??
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1958年5月、長崎のデパートで開催されていた中華人民共和国切手展覧会に、大きな五星紅旗が掲げられていた。当時、日本と中共(当時、中国のことを「中共」と呼んでいた)との間には国交がなく、日本は五星紅旗を国旗とは認めていなかった。保守系の人が、この国旗を引きずり降ろした。
中共はただちに反応して日中貿易を中断、契約を破棄した。結局、日中貿易は弐年半にわたって途絶えた。
中共はただちに反応して日中貿易を中断、契約を破棄した。結局、日中貿易は弐年半にわたって途絶えた。
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国会横