2021年10月3日日曜日

コロナの影響の見直し:日米欧の腐敗・堕落と中国の危険な覇権への野望

 コロナの発生によって、世界だけでなく日本にも大きな影響が生じた。

コロナの世界大感染(パンデミック)がなければ、アメリカでは白人至上主義者のトランプが再選し、日本では権力に奢った安倍が病気辞任することもなかった。トランプはコロナ対策の不手際で政治の素人ぶりを露呈し、安倍は森友事件関連の批判に加えてコロナ対応が圧力となって、それぞれ2020年に政治の檜舞台から姿を消した。神様は、トランプと安倍にストップをかけるためにコロナを発生させたとも考えられる。

さらに、コロナがなければ東京オリンピックの延期・無観客開催もなかった。オリンピックが予定通り2020年に開催されていれば、外人観光客も多数来日し、日本はオリンピック景気で過熱していたと思われる。そして、貧富の格差がさらに拡大し、多くの日本人が腐敗・堕落した繁栄を享受していたはずです。実際にコロナの影響を受けた代表が、飲食店、観光業、航空業界などのサービス産業だった。

さらに、国内でのワクチン開発、製造もできないというお粗末な医薬品業界・厚生行政が浮き彫りにされ、コロナ患者は入院もできないという医療の一部崩壊を招いた。欧米に比べれば、2桁ほど被害が少なかったとは言え、日本社会の安全神話に陰りがさした。さらに新種のウイルス、変種のコロナが生じたときに、どこまで対応できるかに不安と疑問が生じた。

国際的には中国の軍事的・経済的膨張に対する警鐘となった。

20世紀後半の世界文明を推進してきたのは、欧米・日本を中心とする民主主義国家で、独裁政権の中国ではない。中国は、第二次大戦以後、特に日本との国交回復後、ある意味で甘言をもって日本から資本・技術を勧誘・導入し、また、90年代の日米経済摩擦以降は、アメリカの日本に対するけん制策によってアメリカに優遇され、アメリカから資本・技術を大量かつ安価に取り入れ、果ては、違法に技術の窃盗を行い経済力を拡大させてきた。欧米・日本の民主主義国には、中国が経済力をつければ民主主義化するとの期待が、21世紀まではあったが、香港の民主化勢力弾圧・ウイグル族の弾圧など、むしろ、中国共産党の独裁化を強化した。アメリカのクリントン、ブッシュ、オバマ大統領時代の中国優遇策は完全に裏目に出た。今や経済大国化した中国をトランプは抑えようとしたが、EUや日本と協調しないトランプ政権の政策は効果が疑問視されていた。

そんな中で、中国の世界での覇権を求める動き(一帯一路政策など)にストップをかけたのがコロナだった。WHOへの非協力的な対応など、世界の安全と平和について責任のある態度を取らない中国の姿勢が明確になり、欧米の中国への警戒は一層高まることになった。今年にはイギリスが空母艦隊を太平洋に派遣し、フランスの有力な政治家も台湾を訪問した。

歴史的に見れば、世界で2千万人以上が死亡した100年前のスペイン風邪の後に、大恐慌、第二次大戦が生じた。現在のコロナの死者は500万人弱だが、再び、大恐慌、世界大戦が生じないとも限らない。その要因としては、コロナの発生国の中国が第一に挙げられる。

中国は戦後も何度も、感染症を発生させてきた。中国の急激な都市化と、未整備な環境・衛生対策が野生生物の持つウイルスを人間社会に引っ張り出したと考えられる。さらに、細菌・ウイルスなどを生物兵器に利用しようとする中国の動きは、中国国内でも国外からも監視されていない。ある意味で、コロナは安全保障上の事件だとも言える。

日米欧の民主主義的・先進資本主義国家の腐敗・堕落もコロナで反省を強いられるべきだが、第三次世界大戦の要因となる中国の独善的な独裁体制による世界制覇への動きも、コロナを契機として真剣に警戒し、監視されるべきです。

聖書の研究家でもあった科学者ニュートンは、2060年以降に「世界の終わり」が始まると予言している。第二のコロナが数年後に発生すれば、世界はこの予言に近づく。この危機感が人類に共有されるのが、望まれるべきコロナの影響だということになる。