孔子曰く、「罪を憎んで、人を憎まず」。
この教えほど今の日本に必要なものはない。小学校から、東大法学部まで、この言葉を教えるべきです。
どんな凶悪犯でも、最後には人類の問題として、赦しあわねばならない。
どんな凶悪犯でも、赦しを乞うていれば、極刑は回避すべきです。
「この被告は私の家族を殺害しましたが、私は赦したいと思います。それが人類としての義務だと思うからです。被告には、二度とあのような犯罪をおかさなように、生涯道徳教育を施してください」、こう被害者の家族が言えば、日本人の道徳レベルは孔子のレベルに近づきます。
さて、中国は今でも帝国陸軍の南京虐殺(?)を責めています。日本攻撃に用いています。
赦しという考えのないこういう政治的行為は、結局、世界から同情されなくなる。
韓国は今でも大日本帝国への併合について、日本を責めています。
赦しという考えのないこういう政治的行為は、結局、世界から同情されなくなる。
ロシア(ソ連)は終戦時(1945年)に60万人という日本兵を捕虜にとり、何年間もシベリアでただ働きさせました。わずか、1週間、第二次大戦の末期に帝国と戦っただけで。しかし、日本人はそれを赦そうと努めてきました。それに対して、ロシアは今でも国後/エトロフを支配して返還しようとしません。
アメリカは大戦末期に沖縄戦で多くの兵士を失いながら、沖縄を占領しました。そのため、戦後も沖縄に多くの基地を保有することを(暗に)日本政府に要求しました。沖縄に米軍基地が集中する理由は、沖縄は第二次大戦で米軍が多くの血を流した土地であり、米兵の代価として多くの基地を要求したからです。日本も多くの兵士と沖縄市民の生命を失いましたが、前後はアメリカを赦し、基地の使用を認めてきました。
しかし、アメリカの沖縄基地負担軽減への協力は不十分です。沖縄の米海兵隊の存在が、台湾や韓国にとって必要なものであっても。
中国、韓国、ロシア、アメリカとの間の領土、基地問題の全ては、大日本帝国の時代の歴史を正しく認識しなければ理解できません。
そして、現在の我々が愚かでないように、大日本帝国を生きた我々の先祖も愚かではなかったという、観点も必要です。
なぜ、南京の占領が必要だったのか、なぜ韓国併合が必要だったのか、なぜロシア(ソ連)に満州を占領されたのか、なぜ米軍と沖縄で死闘を演じなければならなかったのか、それを理解するには、大日本帝国の我々の先祖を敬意をもって理解しようとしなければ、答えは出ません。
基本的には、20世紀前半の欧米先進国と、アフリカ/アジアの後進国の戦いという観点が必要です。
アメリカでは1860年代まで、アフリカ系の人間はヨーロッパ系の奴隷とされていたのです。白人が黒人を奴隷として使っていた。それがほんの数十年前のできごとだった。そういう時代に日本人が大日本帝国を非ヨーロッパ系の唯一の軍事大国として建設した。そういう栄光、名誉、偉業というものも無視できない。
しかし、日本の周辺で、中国人、韓国人はどういう思いだったか。嫉妬、やっかみ、羨望、そういう気持ちもあったはずです。中国人、韓国人の気持ちも理解してやる必要がある。
(続く)
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Japanese Prime Minister Office Bldg.