キリスト曰く、「悪人に逆らってはならない 」。
これも人生経験によって、深く理解できる言葉です。
人生で悪党に出会わない者はいない。誰でも必ず年に1度や2度は悪人に苦しめられる。
(可愛そうな中学生は毎日悪人生徒にいじめられている)。
しかし、悪人には背後の関係がある。悪人には見えない付き合いがある。悪人には秘密の武器がある。さらに、悪人にもよほどの事情がある。悪人も背後で誰かに脅されている。悪人も抜き差しならない状況に追い込まれて、悪事を働いている。絶望的で、やけっぱちで、半分狂った悪人も多い。
そういう悪人にはまず逆らわず、相手の精神状況をよく観察し、相手を落ち着かせて対処方法を考えるのが理にかなっている。
そもそも悪人が本当に危害を加え、殺害を意図している場合、下手に抵抗すれば、相手はますます逆上する。むしろ。相手の気持ちを正常な状態に戻すことで危機を回避できるチャンスが増える。
それが、凶暴な悪人から身を守る方法でもあるわけです。ガンジーのような非暴力主義も、このキリストの教えに従っており、イギリス人による悪の植民地支配から無事に独立できたわけです。
さて、現在の日本国民にとって悪人とは誰か?
それは、このような時期に増税しようとする財務省役人、財界人、そして、野田/谷垣などの政治家です。次いで、安全が100%保障されていない原発を動かそうとする電力会社、経済産業省、財界人、野田などの政治家です。また、無能なくせに原発に介入し事故を拡大させた菅前首相のような異常な政治家です。
(東電が、重大な資産の福島第一を放り出して全面撤退する、と考えるのが幼稚で異常。平時の営業の「全面撤退」と混同している。菅周辺の枝野、福山、寺田のレベルは低い。
東電は従業員を死の放射能から守る義務があるので、一時退避を考えただけ。)
要するに、おかしなエリートが日本国民を苦しめている。社会のエリートこそ悪人とみなされるべきなのです。老子は君子はエリートなどにはならないと教え、孔子はエリートは道徳人でなければならないと教え、ブッダはエリートこそこの世の腐敗を象徴するものだと教えておられる。
内閣が代わっても、政権与党が代わっても、首相が代わっても、日本の内外の状況が変わらない限り、大きな違いはない。
自民党も民主党も増税路線、原発再開路線、オスプレイ導入路線だ。大きな違いはない。(TPPについては少し方針が異なる)。日本の教育水準やGDPなどの基本国力、産業の国際競争力、中国市場と中国の労働力、米国市場と米国との技術競争、ヨーロッパなど国際市場の状況、こういう基本が変わらなければ、日本の税収が大幅に伸びることもなく、財政状況も変わらない。国家予算の赤字は続く。単なる消費税の増税で解決する話ではない。
日本の財政問題や年金問題の解決には、消費税の増税などよりワンレベル高い議論が必要なのです。ノーベル賞クラスの議論が必要なのです。野田/谷垣クラスのレベルでは無理です。
しかし、人間性・信頼というものがある。
2009年の鳩山/小沢マニュアルを平気で裏切る野田首相は信用できない。反原発を叫んで福島第一の責任逃れを試みる菅前首相との関係も問題です。野田周辺は信用できない。菅のような、原発事故拡大をもたらす無能で幼稚な政治家が多すぎる。
自民党がこの3年間にどこまで反省したか? 森元首相のように野田と癒着する長老は論外です。しかし、各分野の専門家の多い自民党であれば、これほどの国家危機はもたらさないと考えられる。
実際、鳩山政権時代の2010年から大きな選挙では、ほとんど自民が勝利し、民主党は敗北しています。直近の国政選挙である2010年参議院選挙でも民主は敗北した。事実上、野田首相は国民の信任を得ていない。明日にでも総理を辞職すべきです。
(野田首相は、谷垣との密約で解散を「近いうちに」行うとされている。しかし、民主党幹部は解散などさせない。野田首相の退陣、又は、野田内閣の総辞職でしょう。新たに選ばれる民主党の代表・総理は谷垣との解散約束など関係ない。そうなると、谷垣総裁は再選されない。
自民も民主も新たなリーダーで解散を巡る攻防のやり直しでしょう)。
************************************
A Corner of the National Diet Building, Tokyo