2012年7月1日日曜日

99匹を残して、その一匹を探しに行くべき (首相は福島第一に行け)



キリスト曰く、「百匹の羊のうち一匹でもはぐれたら、残りの99匹を残して、その一匹を探しに行くべきだ」

一人の市民、有権者、顧客、患者、被害者、避難者に対しては、一応、まともに相手をする。
しかし、10人、100人、千人、1万人、10万人になると、とても対応できない。それで、誰に対してもまともに対応しない。

「一人ならきちんと丁寧に対応するが、10人ならもうだめだ。とても対応できない。それに、これなら、何もしなくても誰にもわからない」、こう考えて何もしない担当者もいる。

「今日も多くの市民、有権者、顧客、患者、被害者、避難者が訪問、電話してきたが、とても誰にも対応できない。何もできない。しかし、記録上は対応件数は100としておこう・・・」、こう記録して何もしない担当者もいる。

一人に真剣に対応しない担当者は、誰にも真剣に対応しない。千人から苦情があっても。「一人ならちゃんと対応できるんだけど・・・千人ではとても」などと弁解する。

福島第一原発の避難民が一人であれば、東電も民主党内閣も真剣に面倒を見て、その様子をメディアに宣伝させるでしょう。それが、10人、、100人、千人、1万人、10万人になると、もう対応は無理だと考える。コストが巨額すぎると考える。

そして、誰に対しても、「たかが10万分の1だ」と考えて、まともに対応しない。こうして、菅内閣、野田内閣は福島市民を放射能被害に放置した。福島市や郡山市からの幼児避難も計画しなかった。

***引用***

福島県内に住む0~7歳の乳幼児約2千人の尿を民間の分析機関「同位体研究所」(横浜市)が測定した結果、141人から放射性セシウムが検出されたことが30日、分かった。うち3人が尿1キログラム当たり10ベクレルを超え、最高は4歳男児の17・5ベクレル。残る138人は10ベクレル以下で最低は0・1ベクレルだった。

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また、菅内閣が東日本大震災で復興費約15兆円を計上したが、実際に使用したのは9兆円にすぎない。これほどの、予算未消化は前例がないという。

これこそ、まさに、「一人の被災者なら丁寧に対応するが、30万人となればお手上げだ。とても、誰ひとりにも対応できない」という無責任、無能、官僚/大企業主義のあらわれです。

いずれにしても、首相と担当大臣が毎週末には被災地域廻りをする、こういう姿勢を2011年3月11日から3年間続ける覚悟でないと国民政権にはならない。

いや、首相と担当大臣は、毎週末には福島第一原発に入る、こういう姿勢を2011年3月11日から3年間続ける覚悟でないと国民政権にはならない。


「俺を含めて、60歳以上の者は福島第一で死んでもいいんだ」と言った菅首相は、水素爆発以降、一度も現地に飛んでいない。東電社員、契約会社要員には死の放射能を浴びせさせておいて、自分は安全な東京にいる。こういう姿勢は教育上も問題です。

菅前首相は3月15日に東電本社に怒鳴り込むのではなく、枝野、細野、寺田、福山をひきつれて、福島第一に飛び、ホースをもって注水作業をすべきでした。

東京にいて、「福島で格納容器が爆発したら東京は市の街になる。うわー、恐ろしい!」などとパニックになっている場合ではない。原子力最高責任者の菅総理が、福島第一に特攻作業に行くべきでした。

しかし、もっと悪質なのは朝日新聞の関係者が菅と組んで、菅を福島ヒーローだと世界に宣伝していることです。間違った情報を世界に与えている。世界の原子力業界・安全関係者に正しい情報を提供しようとしていない。驚くべき、犯罪的、破壊的な狂った行為です。

「菅を守るためには、福島第一の真実などどうでもいい。菅を東電叩きのヒーローにしろ」、という朝日新聞関係者は反省すべきです。

A Tokyo Street