聖書に曰く、「大事なことは3つである。愛、信仰、希望である。このうち最も重要なのは愛である」。
人間が精神的存在として、文明人として、まともな存在として生きていくには、愛、信仰、希望が必要です。
何か明るい希望を求めて人は生きる、何かを信じて人は生きる、そして、何かを大事にし、愛することで人間らしく生きる。
江戸時代にも日本人は、自然を愛し、家族を愛し、近隣を愛して生きていました。明治時代になって国家への愛が強調されるようになった。第二次大戦後は、自己愛と自由への愛が強調されるようになりました。
実際、動物でも自分を愛し、子供や家族を愛する。しかし、隣人である他人を愛するというのは人間の能力です。
現状の日本で消費税を増税すれば、どれだけ貧乏人が苦しむか、被災者が苦しむか、これは隣人愛がなければ理解できない。国民への愛がなければ理解できない。
金持ちに増税する、大企業に増税する、金融業界に増税する、こういうことなら貧乏人や被災者が苦しむことはない。
しかし、貧困層に負担の多い消費税の導入は慎重でなければならない。
自分を愛し、出世欲のかたまりとなり、自民党に入れなければ民主党から国政に出る、野党時代は左翼の実力者に盲従し、政権をとったら米国、財界、メディア、官僚、ビジネスリーダーに盲従する。そして、米国、財界、メディア、官僚、ビジネスリーダーが消費税の増税だと言えば、消費税の増税に走る。こういう政治家には「愛、信仰、希望」があるとは思えない。
百年に一度の世界金融危機、千年に一度の大震災・原発事故、20年に及ぶインフレの最中に、低所得層を直撃する消費税を上げるというのは、国民一般への愛が欠如しているからです。増税によって一般国民と貧民は希望を奪われる。もっとも、ますます信仰に頼らざるをえなくなるが、それは人間社会の危機です。神頼みで生活を維持せざるをえなくなる。
以下、愛なき消費税のポイント。
● 消費税率を5%から10%に引き上げると、13兆円が入ってくることになる。そもそも2兆7000億円の費用が必要だと言っているのに、13兆円分も消費税を上げなければならないというのは理解しがたい。
#### 引用 ####
(エコノミスト森永卓郎の意見)
● 第一は、金融資産課税だ。いま個人金融資産が1400兆円あるから、1%課税するだけで、毎年14兆円が入ってくる。消費税率を倍増しても増収は13兆円だから、こちらの方が効果は大きい。
● 第二は、法人税だ。法人税率を1%引き上げれば、3000億円の税収増になる。現在30%の法人税率は、1987年までは43.3%だったから、そこまで税率を戻せば4兆円の税収増が得られる。
● 第三は、相続税だ。2009年末の家計の正味資産は2039兆円だ。仮に30年で世代が入れ替わるとすれば、1年当たりの相続財産の発生は68兆円となる。これに一律20%の相続税を課せば、年間14兆円の税収が得られる。これも消費税増税とほぼ同じ効果がある。
● 1997年の税収は54兆円だった。現在の税収が42兆円だから、デフレを止めてこの時の税収に戻すだけで、12兆円の増収になる。現在検討されている消費税アップ分にほぼ匹敵する。
● そして、資産家にとって一番おいしいのは、デフレが継続することだ。二束三文で株式や土地を買い占められるからだ。1997年にデフレに突入してから、株価は6割下がり、市街地価格指数はちょうど半分になっている。資産家はデフレのおかげで資産を半額で買えるようになったわけだ。
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日本は米国に次ぐ世界第二の経済大国を30年以上続けた国です。
自由主義諸国の中では40年以上、世界第二の経済大国です。
アメリカが2008年の滅茶苦茶な金融危機でも崩壊しなかったように、日本もそう簡単に崩壊しません。
危機を煽る悪質なメディア、NHK、新聞、評論家、財界人は、自分たちの負担を減らして、貧乏人に税金を押しつけようとしている。負担はまず金持ちから、これが常識です。ところが、抵抗する力、手段のない一般市民を対象に消費税の増税を行う。これは愛国政策ですらない。
消費税の増税は劇薬です。病気が治っても患者は命を失うかもしれない。消費税からの税収は多少増えても、日本の経済体制・社会体制が崩壊し、法人税、所得税が激減すれば、財政赤字はさらに拡大する。消費税の増税で国家破綻が早まる。そういう懸念もある。民主党が政権をとって2~3年で理解できる問題ではない。野田首相も財務副大臣となって財政・経済を勉強し始めたのは3年前にすぎない。原子力ど素人の菅前首相が、東電のトップの原子力技術者に滅茶苦茶な指示を出していたのと、ほとんど変わらない。
「菅に原発、野田に消費税」-これでは日本は危ない!!
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