孟子曰く、「人間は皆、本来、一致して道理を認めるものである」。
人間であれば、誰でも認めるものがある。それが 「道理」 だというわけです。
世の中が乱れ、政治・経済が目茶苦茶になれば、悪事を働く若者が増える。世の中が治まり、社会が豊かになれば悪事を働く若者は減る。
たとえば、日本では1990年代の末に自民党の橋本首相が消費税を5%に上げて以来、毎年の自殺者が3万人を超えるようになりました。デフレが20年も続くうちに、「オレオレ詐欺」
が蔓延するようになった。そこで、国民は2009年に(劇的な)政権交代を求めることになった。新たに与党になった民主党は大きな期待を背負い、鳩山首相は(オバマ並に)世界で注目されました。
他方、アメリカでは、かつてニューヨークは犯罪の街として有名でした。しかし、1990年代のITブームで米国経済が活性化し、金融ブームでウォールストリートが繁栄すると、ニューヨークでは粗暴な犯罪は激減した。(ネット犯罪は増えた。)
さらに、2008年にはリーマンショック/世界金融危機で米国のGMなどは破産し、失業率は10%台にまで悪化する。ところが、表面的にはアメリカの若者の間で悪事が増大するということはなかった。多くの米国の若者は
「道理」 をわきまえて真面目に生きているように見える。キリスト教の影響が現れているともいえる。
(ただし、人口10万人当たりの受刑者数は日本が56人なのにアメリカは480人です。もともと、アメリカは犯罪大国ですが、金融危機が社会の秩序を崩壊させたわけではない。)
米国は百年に一度の金融危機に見舞われても犯罪国家にはならなかった。その象徴がアフリカ系の大統領オバマなのです。むしろ、2008年の金融危機が、数百年にわたるアメリカ大陸での人種差別を克服するきっかけとなった。これでアメリカは再び世界の尊敬を(ある程度)取り戻すことになった。アメリカ人はそれなりに
「道理」 をわきまえている。
つまり、アメリカには多くの問題があるが、テロ戦争や金融危機という国難に、アフリカ系のオバマを大統領に選ぶことで、「道理」 を示した。アメリカではキリスト教は生きており、犯罪大国ながら正義を求める人も多い。
(もっとも、米国内では銃器による犯行は減りそうもない。)
日本では2011年の3/11大震災、福島第一事故で多くの国民が被害を受け、輸出が減り、原油などの輸入が増えた。若者の就職状況も厳しくなった。しかし、日本の若者の間で悪事が増大しているというわけではない。(ただし、大人の世界を反映する子供の世界で
「いじめ」 が蔓延するようになった。)
まだ、日本国民、特に日本の若者は政治に期待をかけています。原発問題や消費税、TPPなどについて真剣に考える若者は増えている。金曜には真面目に官邸前で恒例のデモを行っている。
しかし、日本にはまだオバマのような英雄的政治家は出ていない。(鳩山首相は普天間で失敗し、オバマになれなかった)。小沢一郎がどんなに注目され、カギとなるポジションを占めても、政治家として、また、個人的にさまざまな問題があり、オバマにはなれない。
その最中に、野田首相が 「公約のちゃぶ台返し」 を行った。
(この野田の 「ちゃぶ台返し」
はアメリカでは高い評価を得た。反米の鳩山政権から親米の野田政権に変わったため、アメリカのメディアは野田を称賛している。オバマはある意味で英雄だが、日本支配を狙う米国政府の大統領でもある。アメリカ政府は日本の富を狙っており、野田はアメリカの支配下に入ろうとしている。)
2009年には、民主党は「反自民」、「反消費税値上げ」、「反原発」、「反TPP」
という路線で国民から政権を与えられたのに、野田首相は自分の政権を維持するために、「親自民」、「消費税値上げ推進」、「原発推進」、「TPP推進」
に宗旨替えを行った。有権者の環視の中で 「公約のちゃぶ台返し」 を行った。そして、「まったなし、まったなし」 と叫ぶばかり。
これは異常です。一般人の感覚ではない。実際に野田首相には、千葉特有の政治風土、闇の勢力周辺との関係、親族などとの怪しげな政治資金関係、永田偽メール事件など、そういう筋の情報も多い。
アメリカでは政権交代後、オバマ大統領は、GMなどの再建に成功し、テロリストのボス、オサマ・ビンラディンを強襲・処刑し、また、健康保険改革を行った。(TPPで日本支配を狙っているが・・・)
日本では政権交代後、鳩山首相は 「普天間基地」 でつまずき、菅首相は 「福島第一原発」 を滅茶苦茶にし、野田首相にいたっては
「公約のちゃぶ台返し」 を行っている。
それでも、天は民主党にまだ1年間の猶予を与えている。
民主党員は9月には代表選で野田首相を代表から外し、新たに、「日本のオバマ」
となる英雄的政治家を民主党は選ぶべきです。
「道理」 をよく考えて、民主党の議員は新代表を選ぶべきです。いい加減な増税で総理の座にしがみつく
「などなど」駅前演説男・野田首相は政界から追放すべきです。
「つまずきの鳩山」、「暴言の菅」、「裏切りの野田」
の次に誰を民主党の代表にして、首相にするか、民主党議員の一人一人にかかっています。
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