2024年5月22日水曜日

日本人の霊的状況

 

神道、仏教、儒教は日本人の精神的バックボーンとなっている。しかし、もっと深い所で日本の霊性が働いている。この霊性は、日本で3千年前に始まった稲作以前に、1万年以上に渡って続いた縄文時代、縄文時代の前に2万年以上に渡って続いた日本の石器時代に生まれたと考えられる。

また、日本人の遠い祖先がアフリカ大陸を出たのは5万年前だと言われている。人類共通の祖先、ミトコンドリアのイブがアフリカに生まれたのが16万年前です。そして、現在は日本国憲法を通して、日本の社会もキリスト教文明に属している。

キリスト教は世界の主流の一神教に基づく霊性に属している。つまり、日本人も間接的に人類の主流の一神教に基づく霊性に属している。アフリカで発生し、ヒマラヤ辺りで、霊性を高め、日本でさらに霊性を発展させた日本人も、現在は世界主流の一神教文明に属することになった。現在の世界の物質文明は、一神教のキリスト教文明が基盤です。

ところが、今の世界には、世界を支配している別の霊的な力がある。それは、拝金主義と呼ばれるカネの支配です。世界中でカネは神のように崇められている。カネは物質的な幸福をもたらす神だという思想に世界は汚染されている。そして、カネは悪魔の化身であり、世界中の人々が、悪魔を神だとして崇めていることになる。これが、正しい世界認識です。

日本人が世界の物質文明の主流に属するようになったのは、明治維新以降です。江戸時代までは、縄文時代以前の日本の霊性が主流だった。明治以降は、欧米の物質文明と日本の伝統的な霊性が衝突し、第二次世界大戦で日本はアメリカに敗れ、アメリカのキリスト教的民主主義を受け入れて今日に至っている。

しかし、日本人の霊性が完全に否定されたわけではない。天皇家も欧米のキリスト教を認め、世界の主流に取り残さないようにしているが、国内的には稲作文化の弥生時代以降の神道の本家としての伝統的権威に頼っている。

つまり、縄文時代からの伝統的霊性、弥生時代以降の神道、飛鳥時代以降の仏教、そして、儒教などが江戸時代までの日本の霊性を作っていたが、80年前の日米戦争の結果によって全面的にキリスト教が日本に導入され、日本は親キリスト教国となった。それでも、日本人の霊性は縄文時代に形成されたことに変わりはない。キリスト教を基盤とする物質文明が行き詰った現在、日本の伝統的な霊性が意味を持つことになる。

欧米では、霊とはイエス・キリストにつながる善霊(天使の霊)か、悪魔につながる悪霊を意味するが、日本では、自然の霊、神道につながる大霊、仏教につながる如来や菩薩の善霊、そして、キリスト教関係の霊など霊状況も複雑です。

それでも、霊界は天国につながる善霊の世界と地獄につながる悪霊の世界に分かれる。要するに、人間界の善悪が、死後の霊界でも意味を持つ。そして、唯一の絶対神を頂点とする霊界の秩序を認めることが正しい霊的な理解を意味する。

アフリカで人類が発生したときから、この世も霊界も唯一の絶対神の支配の下にあり、日本人も明治維新以降に、その真理を受け入れなければならなくなった。

日本人は縄文時代以降、稲作の導入で中国を中心とする東アジアの文明に属することになり、神道、仏教、儒教の霊的影響を受けたが、昭和の半ばの日米戦争以降は、世界の主流の一神教の影響を受けるようになった。その結果、一神教の神様に敵対する悪魔の影響も直接的に受けるようになった。現在の物質文明の基盤となったのはキリスト教だが、現在の物質文明には一神教の神様に敵対する悪魔も入り込んでいる。

日本には、稲作以降、中国などから農耕文明の悪魔が入り込んでいたが、神道や仏教の善霊で抑え込まれていた。清貧生活に対する尊敬の念は失われなかった。しかし、明治以降の欧米の物質文明は、新たな悪魔を日本に持ち込むことになった。そして、特に昭和の日米戦争の敗戦以降は日本でも拝金主義が支配的になる。

この新たな悪魔に対抗するには、日本人もキリスト教の理解を深める必要がある。日本の伝統的な霊性は、第二次世界大戦までは有効だったが、戦後の物質文明に関わる悪魔は神道、仏教などの霊性では抑えられない。日本人が日本に到達する以前の霊性は、今でも人類の霊性の基本の1つだが、稲作文明、欧米の物質文明を経て来た現在、キリスト教による唯一の一神教を理解しなければ、人類としての霊的な運命が理解できないことになる。

物質文明の危機が迫っている現在、欧米のキリスト教的な霊性が堕落・腐敗した以上、日本人の特殊な霊的伝統と霊性が重要になってくる。日本の霊性の歴史を学び、現在の物質文明の基盤のキリスト教を学ぶことが日本人には求められている。

いずれにしても、神道でも、仏教でも、キリスト教でも同じ霊界に入る。この世でどんな宗教に属していても、この世が1つなように、霊界も1つです。ただし、霊界にはさまざまな霊がいてこの世に干渉する。それでも、最終的には霊界は天国と地獄に分かれる。どんな宗教を信じていても、悪人の魂は地獄に落ち、善人の魂は天国に入る。

日本人の仏教徒でも神道の信者でも、善人なら霊界の天国に入るが、現代文明と世界の歴史を考えるとき、キリスト教を理解することで、この世と霊界で円滑に救いを得ることにつながるのです。